坂ノ途中をインタビューしたら農業や環境への想いが詰まっていてファンになってしまった話

更新日:

ベジ太郎
いま注目の坂ノ途中にインタビューに行ってきました。

社長さんにインタビューしたら、考えていることがおもしろ&深くて今まで以上に応援したくなりました。

目次

いま、ベジ太郎がいちばん注目している野菜宅配は「坂ノ途中」

坂ノ途中は、ぼくがいちばん注目している野菜宅配。

京都に本社を構えていて、関西中心の新規就農者の野菜を届けてくれます。

「どうせ、新規就農者の野菜っておいしくないんでしょ」と思う人もいるかもしれません。

でも、そのイメージは野菜を一口食べるだけでひっくり返されます。

本当にすんごくおいしいんです。

野菜が本来もっている風味や味が濃くて、体が喜ぶ味がするんですよね。

しかも、農薬・化学肥料を使わずに育った野菜なのも嬉しいところ。

坂ノ途中はほかにもユニークな取り組みをしていてインタビューをしたくなった

また、環境負荷の小さい農業を普及させることを目指していて、「未来からの前借り、やめましょう。」というメッセージを発信しています。

これだけでもユニークなのに、ほかにも独自の取り組みをたくさんやっています。

  • 自社農場で自然農を行っている
  • 農業を始めたい人向けの農業1週間体験プログラムがある
  • ラオスでコーヒーを作りながら山岳少数民族を支えている
  • 農家さんとレストランや小売店をつなぐマッチングサイトを運営している

こんなにおもしろそうなことをやっている野菜宅配の会社って、ほかにありません。

ぜひ話を聞きたいと思って、インタビューのお願いをしたらOKのご連絡をいただきました!

やったー!

坂ノ途中にインタビューに行ったらメチャクチャおもしろい社長が出てきた

京都の閑静な住宅を歩いていくと・・・

ありました!坂ノ途中の本社。

坂ノ途中に着くと社長自らお出迎え。

すんごくフレンドリーで、話しやすそうな雰囲気全開です。

お願いしたらカボチャを持ってポーズしてくれるほどサービス精神たっぷりなおふたり。

小野代表
代表の小野です。
松田さん
ウェブ関連を担当している松田です。
ベジ太郎
今日はよろしくお願いします!

働きたくないとずっと思っていたのに、友人の起業をキッカケにビジネスに興味を持つようになった

まずは坂ノ途中を創業しようと思ったキッカケや「未来からの前借り、やめましょう。」というユニークなメッセージが生まれた背景から聞いてみます。

ベジ太郎
どうして起業しようと思ったんですか?
小野代表
大学時代に友人が着物屋をはじめて、それを手伝ったらビジネスっておもしろいと思うようになったんです。

じつは、ぼくはずっと働きたくないと思っていた人間なんです。

高校時代、まわりの大人がみんなつまらなそうに働いているのを見て、社会に出たら人生終わりだと思っていました。

それで、社会出るのを遅らせるために大学進学したんです。

そんな気持ちで大学行っても何もしないわけで(笑)。

たまに海外をフラフラするぐらいで、あとはバイトばっかりしていました。

そんなとき友達が着物屋を始めることになったんです。

最初は販売の手伝いから始めて1年くらい運営をしていたんですが、まぁ大変でしたね。

でも、不思議なことに、働くっておもしろいと思ったんですよ。

そのときの着物屋のメッセージは3つで、
「若い人が着物の価値を分かるようにしていく」
「アンティークや中古の着物を集めてきて若い人向けの着こなしを提案する」
「若い人でも買える値段で売っていく」

これが自分達でメッセージを発信して、ビジネスをするというはじめての経験でした。

この経験から、「情報発信ツールとしてビジネスはおもしろい!」と感じて、将来は起業して自分の価値観を表現していきたいと思うようになりました。

たくさん旅をして「自然環境に負担をかけずに生きていくほうを選びたい」と思うようになった

ベジ太郎
そこからどうして農業関連のビジネスをやろうと思ったんですか?
小野代表
大学時代にバックパッカーで旅をしたことが大きいですね。

起業しようと思うようになってから、大学を半年休学して旅に出たんですね。

どうせ起業するなら「ずっと続けられること」「自分が大事と思えること」をテーマにしたかったので、それを旅をしながら考えようかと。

それで大学を休学して、上海からイスタンブールまでバックパック背負って半年間くらい旅をしました。

当時の小野代表(チベットにて)

旅をしていていいなぁと思うのは、大きくなってから身につけた見栄とか虚勢が剥がれていくんです。

それで、「世界にはこんだけいろんな考え方があるんだから、世の中的にどう思われるかという外の世界の物差しはあまり気にしなくてもいいや」という気持ちになっていました。

もともとの自分の原点に立ち返っていくっていう感じですかね。

それで思い出したんです。

そうそう自分は子どもの頃に「どうして人間はこんなに自然環境に迷惑をかけて生きているんだろう」と思っていたなぁと。

旅で見える風景と昔の自分の想いがリンクしていくんです。

国を問わず田舎に行けば行くほど人間は自然と調和した暮らしをしていて、都会に行くほど殺伐(さつばつ)としている。

さんざん自然に迷惑をかけた結果、都市生活で誰も嬉しそうにしていない。

これっておかしいよねと。

当時の小野代表(パキスタンにて)

どうせだったらこれ以上自然環境に負担をかけずに生きていくほうを選びたいし、そういう生き方を提案する仕事をしたいという想いが芽生えていました。

そういう目線で考えると、じつは農業って人間が持っている最大の環境破壊ツールなんです。

目には見えづらいかもしれないですが、環境にいろんな負荷をかけて作物ってできているんです。

だから、どんな農業を選ぶかって、人間が自然環境とどのようにコミュニケーションをしていくかの表れなんですよね。

そう考えると現代の農業ってかなり危うい。

現代の、農薬や化学肥料に過度に依存する農業って、今は楽ができて低コストで作れるけど環境への負荷が大きいんです。

そういう農業ではなくて、環境負荷の小さい農業を広げていきたいなと。

そして、農業を持続可能にして、ひいては持続可能な社会にたどり着きたいというのが旅をして出した自分なりの答えでした。

その後は一度サラリーマンを経験したのちに京都で坂ノ途中を立ち上げた

創業当時の様子①

ベジ太郎
大学卒業後、すぐに起業しなかったのはどうしてなんですか?
小野代表
大人が何を考えているのか知る練習をしていました(笑)。

大学卒業後は、フランス系の金融機関に就職しました。

着物屋での経験から、いちど社会人経験はした方がいいと感じていたんです。

どうせなら短期間でメッチャ働いてビジネス経験が積めてお金がためられるところがいいと思って、外資系の金融機関に就職しました。

そして、2年半勤めて坂ノ途中を起業しました。

創業当時の様子②

ベジ太郎
野菜宅配は東京でやっているところが多いのに、京都で起業した理由は?
小野代表
環境負荷の小さい農業を広めるのに、東京だとやりづらかったんです。

環境への負担の小さい農業を広めるためには、新しく農業にチャレンジする人が増える仕組みが必要だと考えていました。

そう考えると、東京では畑が遠すぎて農家さんとのコミュニケーションがとりづらいんですよね。

そういう意味で京都を選びました。

また、これは主観的な印象ですが、会社として「環境への負担の小さい農業を応援しましょう!」なんて情報発信力を持ちたいと思ったときに、東京よりも京都のほうが発信力というかブランドがあるのじゃないかと。

あとはぶっちゃけた話、学生時代に京都に住んで気に入ったからというのが大きいです(笑)。

坂ノ途中を経営するうえで大切にしていることはリアルな想像力を持つこと

ベジ太郎
会社を経営するうえで大切にしていることは何ですか?
小野代表
想像力を持つことがいちばん大切だと思っています。

環境への負荷うんぬんは想像力がないと分からないんですよね。

当然ですが未来の人は声を今あげられない。

地理的に遠くで何か起きていても、未来に何が起きようとも、いま何も気にせんとこと思えば気にせずにいられるんです。

海外プロジェクトの様子①

例えば、ぼくたちは海外での有機農業の普及活動(東アフリカのウガンダや去年から東南アジアのラオス)をしています。

これは環境への負荷の小さい農業を広めることもあるし、想像力を持ってもらいたいという意味もあるんです。

こういう仕事をしていると、けっこう褒められることが多いんですよね。

ぼくたちは京都を中心に関西の野菜を多く扱っているので、「地域密着で地元の農家さんを大事にするのってえらいわね」とか言われる。

でも、明らかに海外で栽培したほうがいい作物はあるんです。

例えば、マンゴーを日本で栽培しようとするとメチャクチャ暖房をたかなくちゃいけないから、化石燃料をたくさん使うことになって環境への負荷が大きい。

でも、南国ならマンゴーはほったらかしでも育ちます。

寒いところで無理やり南国の作物を作るより、熱帯で気候にあったものを育てて日本に持ってきたほうが環境への負担が小さいというわけです。

こういうことって普通に生活しているだけだとイメージがつきにくいんですよね。

だからスタッフだけでなくてお客さんにも想像力を持ってもらうキッカケとして、違和感を持ってもらえたらいいな、と思っています。

海外プロジェクトの様子②

向こうで育てたほうがいいものは向こうで育てて、日本人は責任ある価格で買わしてもらうほうが、結局「持ちつ持たれつ」でいいんやというふうになるわけです。

坂ノ途中の自社農場

坂ノ途中の自社農場についてもそう。

基本的に肥料を入れないし、耕さないのでとても自然に近いカタチでやっています。

いわゆる自然農とか、自然栽培といわれる栽培スタイルにとても近いです。

でも、べつに坂ノ途中は自然農至上主義者なわけではないんです。

自然農は自然に近いカタチの畑で、行くとすごく気持ちいいけど、じつは生産効率はどうしても落ちてしまいます。

「自然農のものを買いたい」というお客さん、「絶対に自然農でやりたい」という農家さんは結構いるけど、自然農で生計を成り立たせるのはかなり難しいんです。

自社農場で実った野菜

農業をやりたい人も理想だけではなくて、どうやったら経営が成り立つのかということや労力に見合うレベルなのか知る必要があるし、ぼくらはそれを実体験を持って伝えられるようにしておきたい、そのために、あえて自然に近いスタイルの畑を作っています。

想像力って勝手に育つものじゃなくて、自分の体験から育っていくものだと思っているので、まずはスタート地点として自分でやってみるということを大切にしています。

創業当時は野菜を売ることにすごく苦労した

ベジ太郎
創業当時、大変だったことは?
小野代表
野菜を売ることに苦労しましたね。

坂ノ途中の最大の特徴は誰の野菜を売っているか。

150件くらい提携している農家さんのなかで9割は新規就農、新しく農業に挑戦した人達なんです。

小野代表と農家さんが打ち合わせをしている様子

こういう人達ってやりたくて始めるから、めちゃくちゃ働くしよく勉強していて、結果としてできてくる品質もいい。

でも、農業を始めた最初は条件の悪い空き農地しか借りられないから、野菜のとれる量が少量だったり不安定だったりするんです。

農産物流通の常識だと、少量・不安定な収穫量になりがちな新規就農者ってめんどくさくて付き合いづらいといわれています。

一般的な農産物の流通の世界からは無視されてしまう存在なわけです。

新規就農のよくある失敗パターンは、農業を始めたけど結局売り先が見つかず続けられなくなってやめてしまう、というもの。

売り先がないから近所の直売所に出すけど、直売所は趣味のおじいちゃんが激安で出しているから価格競争が激しくて収入が安定しない。

しょうがなくアルバイトと農業を掛け持ちしているうちに、体を壊して農業をやめますみたいなことがよくあるんです。

ぼくらはそういう現実を変え、少量不安定でも品質がよかったら売れる社会を作りたい。

だから、新規就農の人が始めたてで本当に少ししか出荷できないときから積極的に提携しますし、農家さんのほうも頼りにしてくれています。

「二人三脚で一緒に試行錯誤していきましょう」というスタンスで取引をしているので、最初から農家さんとのあいだに上下関係がないんです。

一方で野菜を売るのはすごく苦労しました。

最初はレストランさん向けの卸売から始めました。

始めてから半年間くらいはとにかく売れなくて、半年たったときの月の売上が20万円弱でした。

しかも、男3人が1ヵ月働いてですよ。もうね、それは悲惨だった。

なんで続けていたのかというと、ただ鈍感だったからとしか言いようがないです。

普通に考えたら撤退すべき判断基準が揃っていましたから。

自分たちのメッセージを正直に発信したら、いいお客さんが集まってきてくれた

壁に貼られたお客さんからの声

ベジ太郎
うまくいき始めたキッカケとかあるんですか?
小野代表
何がよかったのか思い返すと、お客様を神様だと思わないようにしたことですね。

最初はレストラン向けで何でもお客さんの言うことを聞くようにしていたんです。

でもね、そうしているとぼくたちをパートナーではなくて、見下して無茶を言ってくるお客さんが多くなってしまったんですね。

「なす1袋持ってきて」みたいな。

新規就農者は、価値のある、かっこいい農業をやっているのに、ぼくらはその野菜を畑からお客さんのところに「すみません、おまたせしました」と持っていく。

自分たちで野菜の価値を何十分の一にも落としてしまっているように感じました。

こういうのは違うからやめようと。

環境への負荷を下げるために坂ノ途中は活動しているというメッセージを伝えながら、野菜を売ることにしたんです。

不便なこともあるけど、環境への負荷を下げていくためには必要なことだし、じっくり育った分おいしいから支えてね!みたいな。

そしたら「なす1袋持ってきて」というお客さんはいなくなりましたね。

「なんかあいつらややこしいこと言い出したぞ」という感じで。

坂ノ途中の野菜を使っているレストランのシェフ

そのかわり新しく出会うお客さんは、坂ノ途中のメッセージに共感してくれて、「本当は農家さんと直接やり取りしたいと思っているんだけど、そこまでできないから、坂ノ途中さんが代わりにやってくれるのはありがたい」と言ってくれた。

そういうお客さんはぼくたちのことも考えてくれるから「なす1袋」とか言い出さず、「これじゃガソリン代にもならないから他の野菜も買うわ」というふうにしてくれるんです。

これがけっこう大きなターニングポイントでしたね。

メッセージを開示することに慣れていないと、すごくこわいし恥ずかしいじゃないですか。

でも、自己開示を思い切ってやってみたら案外世の中は優しかった。

レストランのほかに小さい八百屋さんのお客さんも増えていって、そのあとに自分たちで個人向けネット通販や小さな八百屋を始めて、今の坂ノ途中ができました。

野菜がすんごくおいしいのは、新規就農者の情熱と努力が詰まっているから

ベジ太郎
新規就農の方が作っているのにおいしいのはどうしてですか?
小野代表
新規就農の人って本当によく勉強するし、よく働くから野菜がおいしくなるんです。

よく「経験の浅い新規就農者が野菜を作っておいしいの?」って言われるのですが、新規就農の人ってけっこうすごいんです。

新規就農って本当に大変だから、好きで好きでしょうがない人しかしない。

だから、すごくよく働くし、勉強しているんです。

そうすると、農業の大ベテランだとふんぞり返っている人より、じつはいいもの作っていることがよくあります。

例えば、栽培に関する科学的な理解は新規就農者のほうがだいぶ強いですね。

農業って何をしているかというと、育ってほしい植物が光合成しやすい環境を提供することなんですね。

それで、一般的な農家さんに光合成って何ですかと聞いて、まともな回答が返ってくるのって1割程度じゃないでしょうか。

新規就農の人に聞くと2/3ぐらいの人はしっかり答えを返してくれると思います。

それぐらい新規就農者ってモチベーションも高く、科学的な理解というか、原理原則を抑えようという方が多いです。

もちろん、既存農家さんでも尊敬できる素晴らしい方もたくさんいらっしゃいますが。

そんなわけで、新規就農者の方でも品質の良いものはできるし、科学的な理解に基づいているから再現性も高くて毎年よくなっていくんです。

また、ぼくたちはかなり多くの農家さんや種屋さんと情報交換や品種選定をしていて、おいしさを確保するためにある程度効率性を放棄しながらやっています。

これは農家さんとの距離が近いからできることで、例えば大根でも、育てやすい品種とおいしい品種って違うんです。

普通は育てやすい品種を農家さんは選びます。

でも、坂ノ途中は農家さんに「こっちの品種がおいしいから作ってください」って言えるんです。

これが大手の農家さんだったら、「そんなことやって収穫量が減ったらお前ら買取価格変えてくれるのか!?」と結構バチバチやることになります。

ぼくらと農家さんとの関係では「えっ、そのほうがおいしいの?じゃ、やってみるわ」という感じ。

それで自分たちでも食べているから「ほんまや、おいしかったから来年からこっちやるわ」というふうになるんです。

収穫量だけじゃなくて見た目もそうで、見た目はいいけどおいしくない品種と、見た目は悪くなるけどおいしい品種がある。

ぼくらは基本的に後者を選びます。

夏の終わりの時期には、赤い完熟した万願寺とうがらしを扱っています。

万願寺とうがらしって出回っているのは緑色ですけど、唐辛子類って完熟すると赤くなります。

果物と一緒で、完熟したものはあまくなっておいしい。

ただし完熟させると、収穫までの時間が長くなるし、1個の実をつけるのにエネルギーを使うので収穫できる量がだいぶ減るんです。

だから、普通の農家さんは赤万願寺や赤ピーマンになる前に出荷するんだけど、ぼくらは「赤いほうがおいしいから赤もやりましょうか」と言うと、農家さんも「そうやね。赤もやろうか」と言ってくれます。

おいしさの理由はつまり良くも悪くも効率性だけを追い求めていないからですね。

農家さんもやるからにはおいしいものを出したいと思ってくれているし、ぼくたちもおいしいものが好き。

だから「こうやったらもっとおいしいんじゃないか」という感じで試行錯誤を続けています。

坂ノ途中の野菜

それに飽きさせないということも大切にしています。

冬場に毎週大根が入っていたら、お客さんは飽きちゃいますよね。

ぼくたちは季節に逆らった栽培することはできないけど、細かな品種情報に基づいて、飽きないように工夫することができます。

たとえば、農家さんにはたくさんの種類のだいこんを作ってもらっています。

だから、1週目に普通の青首大根、2週目に京都の聖護院(しょうごいん)大根、次は紅くるりという中も外も真っ赤な新品種の大根、次は加賀の源助大根みたいに変化をつけることができるんです。

毎回違う野菜がくるなんて、料理が好きな人や好奇心が強い人からすると、すごくおもしろい。

飽きずにずっと続けてもらえます。

坂ノ途中のお客さんで多いのは「野菜とキチンと向き合う生活をしようという人」

ベジ太郎
お客さん(定期会員)はどんな人が多いですか?
小野代表
年齢で言うと30-40代の子育て中の人が中心ですね。

共働きでパパっと料理が作りたいという人はあまり多くないと思います。

休みの日は味噌作りワークショップに行きましたとか梅シロップ作ってみたのっていう考えの人。

うちの野菜は焼くだけ蒸すだけでおいしいんですけど、目の前の食材と向き合って自分で包丁を入れていこうという人が多いのが特徴ですね。

今は農家さんから直接買える時代になりましたけど、ちょっとそれってストイックじゃないですか。

そういうのに憧れている人みたいな、その一歩手前で野菜と向き合う人ビギナーみたいな人もお客さんに多いですね。

うちの宅配は解約率が低いのが大きな特徴なのですが、それでも解約する人はいます。

その理由でパラパラあるのが、「近所の農家さんを応援することにしたから」とか、「農家さんと直接やり取りする勇気を持ったので大丈夫です」、というものなんです。

1軒の農家さんとだけやり取りしていると野菜が取れないときがあるので、そのときだけ坂ノ途中に戻ってきてくれたり、北海道のお客さんだと夏場は地元の農家さんから買って、野菜の収穫がない冬場はうちの野菜をとってくれる方もいるんですよ。

坂ノ途中のおかげで、子どもが季節感を口にするようになった

ベジ太郎
お客さんからもらって嬉しい感想などは?
小野代表
子どもが野菜に興味を持つようになったという声を聞くと嬉しいですね。

おいしいという声は、やはりたくさん頂けています。

印象に残っているのは、バリエーション豊かな野菜を出しているので、子どもが野菜に興味を持つようになりましたという声です。

毎回、知らない野菜が届くから子どもの好奇心が刺激されるんでしょうね。

野菜ってどれも一緒だと思っていた子が、今ではいちばんに箱を開けるようになりましたとか。

長く続けてくれるお客さんが多いので、一年たって夏野菜が届くと子どもが「またこの季節が来たんだね」というふうに季節感を口にするようになったという声も聞きます。

東京で季節感を感じるって難しいじゃないですか。

なので、これはけっこう貴重な経験になっているのではないでしょうか。

いろんな個性を持ったスタッフが集まっているのに、お互いを尊敬し合える雰囲気が坂ノ途中にはある

ベジ太郎
スタッフ紹介で経歴を見るとユニークな方が多いですが。
小野代表
そうですね。スタッフのバックグラウンドはかなり多様ですね。

採用ページに「自分が坂ノ途中に必要だと思う人」という募集があるんですが、実際にけっこう応募があるんです。

エンジニアが「御社エンジニアが足りてないんじゃないですか」と言って来て、「はい、そうです」で採用したり。

ベジ太郎
松田さんはどんな感じで入社したんですか?
松田さん
小野の講演で、インターネット通販に強い人を探しているといったときにその場で手をあげました(笑)

地元が関西なのですが、当時は東京で働いていたんですね。

でも、人の多さとか大きな会社とかにちょっと疲れて。

東京の大量生産、大量消費に違和感を持つようになっていたんです。

東京にいるときに農業や野菜に興味を持って、千葉に畑を借りて週末だけ野菜を育てる生活をしてみたら、すっごい楽しかったんです。

それで、京都にUターンして帰って、もともとの自分の仕事を生かしながら野菜に関われたらおもしろいんじゃないかと思ったのがキッカケですね。

そのタイミングで小野の講演で人材を募集していると聞いて、「今しかない!」と手を上げました。

それがキッカケで今ここにいます。

小野代表
うちのスタッフはけっこうユニークですね。

前職ピカピカの経歴の人もいれば、「土に触れられたら幸せなんです。パソコンって何ですか?」みたいな人もいる。

まかないを食べる坂ノ途中のスタッフ

人間て何かしらリスペクトできるポイントがたいていあります。

「パソコンって何ですか」の人でも、やたら野菜に詳しくてパッと持ってズッキーニが200gあるかどうかわかるみたいなスキルを持っていたり。

いろんなことをしている会社だから、どこかに光るところがあってリスペクトしあえるんです。

生物多様性を大切にしようと言っている会社なんだから、人間の多様性も大切にしたい

ベジ太郎
評価基準がたくさんあっていいですね、なんでそんなにたくさんの評価基準があるんですか。
小野代表
人に物差しを当てられるのってイヤじゃないですか。

自分で自分に物差しを当てて、それで自分のことが「いい」と思えたらそれでいいんじゃないのっていう感じがぼくにはあるんです。

もちろん会社としては最低限、これはやってねというのはありますけどね。

環境への負担が小さいって、つまりは生物多様性が守られている環境ということなんです。

生物多様性が大切ですよって言っている会社が人間の多様性を認めなかったら、ちょっとうさんくさくないですか(笑)。

だから、うちはあんまり「こうじゃなきゃダメ」というみたいな押し付けは違うんじゃないかなと思っています。

個性豊かなスタッフ達だけど、みんな同じ方向を向いているから協力し合える

ベジ太郎
多様性を確保しつつも、ある程度みんな同じ方向を向けているのはどうしてなんですか?
小野代表
最初に立てている旗が分かりやすいからだと思います。

農業って本当に多面的・多義的なので農業でいいことしようというとこんなふうにはいかないかもしれない。

ぼくたちの場合、根っこでいちばん大切にしているのは「環境への負担を小さい農業を広げること」なんです。

そうやって育ってきた農産物って結局おいしいから食べていても嬉しいし、きっとお客さんも喜んでくれるよねと。

そこがクリアだからなんとなくやれている

ベジ太郎
坂ノ途中は働いていておもしろいですか?
松田さん
本当におもしろいですね。

いろんなバックグランドがあるけれど、環境負荷を下げたいという根本は一緒なので、それぞれ得意分野が違っても協力しながら進められています。

たまにカルチャーショック受けることもありますけど(笑)。

東京で普通に使っていたカタカナ系の用語が通じないということもよくありますね。

でも、基本は平和にわいわい楽しく進んでいます。

坂ノ途中の今後の方向性

ベジ太郎
創業して9年目ですが、今後の目指す方向性は?
小野代表
環境負荷の小さい農業を広めるのはもちろん、農業のあり方が変わる最前線で新規就農者を応援することですね。

この8年間でも農業を取り巻く世の中の雰囲気って、けっこう変わったんですよ。

新規就農を増やそうという雰囲気自体が創業した8年前にはなくて、行政の就農支援を担当する方でも、「実際には就農なんて無理無理」という感じでした。

そこから8年で過疎が深刻化して、いろんな自治体で就農者の誘致合戦になって、村の者じゃなきゃ土地は貸せへんと言っていたのが変わってきているんです。

こういう流れがそのうち起きるだろうとは思っていましたが、こんなに急速に自治体の雰囲気が変わるとは思っていませんでした。

だから、ここから10年先とかは何が起きているかは分からない。

でも、大きな流れとしては、農地がどんどん空いています。

そこで新しく農業をやる人を増やそうというのは、8年前は言うだけでコイツ頭おかしいんちゃうかと思われていたけど、今ではそうそううちもやりたいと思っているという話でいっぱい。

でも、じつは成功事例はあまり生まれていないんです。

例えば、坂ノ途中は150件の農家さんと取引をしていて9割は新規就農。

新規就農の人とばっかり組んで事業が成り立っているのは日本でぼくらだけだと思うんです。

一般的な野菜宅配は大きい農業生産法人に野菜を出してもらっています。

つまり、新規就農の人達とどう付き合っていいか分からない状態なんです。

これがもうちょっといろんな部分がチューニングされていったら、農地が空いていくけど、そこに新規就農の人が入り込んでいって農業のあり方が変わっていく、そんな状態を生み出せるんじゃないかと思っています。

10年後には、「昔は農家のおじいちゃんが農業をやめていくことを暗いニュースのように言っていたけど、農地が空いていくというのは新しい人が入ってきて農業のあり方が変わっていくということで、すごく前向きな転機やったな」と言えるような状態を目指したいですね。

ベジ太郎が坂ノ途中をインタビューした感想

坂ノ途中のインタビュー、メチャクチャおもしろかったです。

創業者だから語れる世界観や想いに溢れていて、ますます坂ノ途中のファンになっちゃいました。

野菜がメチャクチャおいしくて、新規就農者も応援できる、そして最終的には持続可能な農業や社会に貢献できるのって嬉しいですよね。

おいしい野菜を食べることが、豊かな環境や若手農家のためになると思うと嬉しいですね。

坂ノ途中では興味を持った方向けに無農薬・無化学肥料の野菜6種類が入ったおためしセットを980円(送料無料)で用意しています。

このレベルの野菜が980円で食べられるのはお得なので、一度味わってみてください。

また、坂ノ途中のホームページには、この記事では書ききれなかったユニークな取り組みや情報が載っています。

坂ノ途中をもっと知りたいという方はのぞいてみてもいいかもしれません。


坂ノ途中のお試しセットを公式ページで見てみる

ベジ太郎

野菜ソムリエ。野菜が好きな料理男子。決して料理おっさんではないと思い込むことにしている。詳しいプロフィールはコチラ

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